書評:電子書籍の衝撃
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書籍版を買おうと思ったけど、未来を少し感じたくて電子書籍版を購入。(え? いや、断じて電子書籍版が安かったからではありません)
内容ですが、出版社の方には若干刺激が強すぎる内容かもw
本屋さんってそういうしくみだったのか!が分かる
著者の佐々木俊尚さんは現在IT分野を中心にフリージャーナリストとして活動されてますが、以前は出版業界にいらっしゃったようで、出版業界についてすごく分かりやすく説明してくれます。 個人的にここがすごくありがたかったところ。
確かに不思議だったんですよね。 「町の本屋さんはどうしてどこも同じような品揃えなんだろう?」とか「毎回毎回新しい本がわんさか書店に届くのに、今置いてある本はどこに持って行くんだろう?」とか。
意味もわからずホーキングを買う
正直私は著者の指摘する、流行りで買っていただけの読者でした。 あまり宇宙に興味がない子供時代に「ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで
」を親と一緒に買いに行き、意味が分からず放置していましたし。 テレビのニュースでパソコンを持たずにWindows95を買っていた主婦を笑えませんな。。
TVで紹介されたりして有名になったミーハーな本は、ど田舎だった近所の書店にもありました。 というか、それしかなかったですね。 小さい本屋だったから。 だからハズレを引かないように、ある程度情報のあるミーハーな本を買うしかなかった。
流行りで買う時代の終焉
本を単に流行りで買うこと。 本書ではこれを「記号消費」と呼んでいます。 今も昔もそんなに大きく変わってないけど、徐々にAmazonや、書店の個性化でこれが変わりつつあると。 この辺りの出版業界をビビらせる書き方は面白いですね。 論理的で。
出版業界をビビらせる先例として音楽業界が挙げてあります。 本がデジタル化するのであれば、先駆メディアがある。 それが音楽。 音楽の未来を見れば、本の未来も見えてくるというわけです。
著者の守備範囲の広さから語られる未来
著者の佐々木氏から語られる内容がとにかく広範囲で話題が「キンドル、iPad」「音楽業界」「ケータイ小説」「出版の歴史」など、あっちこっちジャンプしまくって、さしずめジェットコースターに乗っているような気分になります。
でも、読んでいるうちに頭でだんだんと纏まってくるんですよね。 本の未来が。 この辺りの書き方は非常に面白い。 余談的なことは極力書かず、各分野のエッセンスを取り出して「本」という媒体に適用させていく書き方が分かりやすいです。
あと、IT業界にいるからか、ケータイ小説や出版の歴史ってあまり学んでこなかったので、新鮮な驚きがいくつもありました。 話のネタとしてもいろいろと得られることが多いと思います。
初の電子書籍を読んでみて
今回は初めて電子書籍なるものをiPhoneで読んでみましたが、長所・短所を最後に書いておこうと思います。
長所
めくりやすい
本はたまに2ページいっしょにめくってしまったりしますが、電子書籍にはこれがないですね。 シャッとカッコよくスクロールできます。
片手で操作できる
今回のはiPhone版だったので、片手で操作できました。
かさばらない
これはどこにでも書いてありますが、データなので当然ですね。
短所
あとどれくらいか?が分からない
私は本を読んでいるときに、あとどれくらいで読み終わるかを厚みで確認することが多いのですが、これできないですね。 さしずめ走ったことのないマラソンコースをいきなり走ってるみたいな、そんな感じでしょうか。 「ゴールはどこ...?」って感じです。
中古で売れない
買った本で所持しないものは売ったりもするのですが、データなのでできません。
電池が気になる
電化製品なので、電池は心配です。 iPadの「不思議の国のアリス」みたいな動く本とか読んだら一気に無くなるのではw
終わりに
現在出版に関わっている人、あるいは、これから出版に関わる人は必読の本ではないでしょうか。 著者は日本の出版業界を一方的に貶すだけでなく、愛を以て今後どうするべきかを最後に熱心に語っています。
一方で、読者にとってもこれからは本をただ受け入れるだけでなく、著者や出版業界と協力してこそ、これまで経験し得なかったワクワクするような本の未来が待っていると説いています。
というわけで、私も微力ながら本の未来に協力していきたいと思います!
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