「プランB」でビジネスの失敗をリベンジできるか?
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コンセプトとしては非常に面白い一冊。
全ての企業はスタートアップベンチャーであれ、大手企業であれ、最初に考えたビジネスプラン(=プランA)は大抵失敗する。 ではそこからどうやって巻き返すビジネスプラン(=プランB)を考え出せるか?に焦点があててあります。
大抵の人が考える野心的なビジネスプランは、自分の子供のように思い込みや過保護に考えているため、無慈悲な現実に叩きのめされた人も多いと思います。 が、重要なのはそこからです。
錚々(そうそう)たる大企業の失敗の数々を紹介
本書では、AmazonやGoogle、PayPalなどの成功企業が過去に大失敗した例を取り上げ、そこからどういった視点をもって復活していったのかが記載されています。 ただ、あまりに大きな企業が多いので、そのまま事例が当てはまる人は少ないと思います。
コンセプトは面白かったが、導入部が難解
本書は導入部に、自分のビジネスプランを反復分析するための4要素を取り上げているんですが、これがまず分かりにくい。
| 要素名 | 私的解釈 |
|---|---|
| 類似例 | 既にある似たようなビジネスモデルの例。 |
| 反例 | 何??? Wikipediaによると、反例とは、なんらかの条件と性質について、「その条件を満たすすべてのものがその性質を持っている」という主張が正しくないことを示すために持ち出される、「その条件を満たしてはいるがその性質は持たないなにか」のことである。とある。 |
| 未踏の信念 | これも分かりにくい。 「たぶんこうだろう」という仮説のことだろう。 |
| ダッシュボード | 仮説と検証を「見える化」するためのしくみのこと。 |
そしてさらに、これらの要素には財務的な視点が不可欠であると説き、それぞれの要素について次の5つのモデルについても考えるようにしなさい、と書いてあります。
| モデル名 | 売り上げ | 粗利 | 運営 | 運転資金 | 投資 |
|---|
正直、面食らいました。 要素の意味がはっきり解釈できないのに、さらに5つの財務モデルを組み合わせるということが直感的に分からないのです。
自分で知識を補完する努力を
本書を手にする読者はおそらく自分の理想のプランAを持っているか、あるいは既に実践して苦労している真っ最中であることが予想されますが、それをこのモデルに当てはめることが容易ではないのです。
用語をもう少し簡単にするとか、だれもが知っている組み合わせの事例を直後に持ってくるとか、やりようはあったんじゃないかと思うんですが...これだと置いてけぼりになる読者が相当数出るだろうと思われます。 会計の知識も「知ってて当然」のように出てきます。
導入部でこの難解部分が登場するので、400ページ弱の分厚い本をこれから読もうという勢いが少なからず削がれてしまいました。 コンセプトが面白いだけに惜しいな~と思ったところであります。
財務に焦点を当てた貴重な本ではある
ただ、ベンチャーが見過ごしがちな財務的な視点に焦点を当てて、ここが解決されないかぎりは間違いなく失敗すると警告、アドバイスしているところは本当にそうだと思うし、まず第一に考えるべきポイントだと思います。
そこから目をそらさず、金銭的な工面や工夫を既存企業の失敗→成功例を中心にリアルに書いてある点については、夢を語ってやる気にさせるだけで「後は知らな~い」というビジネス本が氾濫する中で、貴重な資料になると思います。
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